「日本のローカルな魅力について考える」をテーマに俳優・高橋健介さんがまだ知らない日本各地の名産や隠れスポット、文化などを知り、高橋的NO.1〇〇を決定していく本連載。
毎回、編集部がテーマに沿って厳選した日本のいいモノ・コト・場所を二つずつ高橋さんに紹介し、高橋さんにはどちらがより好きだったか本音で答えていただく。
第3回は「スポーツマンガの聖地巡礼をするならどっちに行きたいか」というテーマで話を聞いた。
(撮影:遥南碧/ヘアメイク:佐藤由佳)
スポーツマンガの聖地巡礼をするならどっち?
G 早速ですが高橋さん、マンガは読みますか?
高橋 人並みには読みますよ。マニアックな物よりは王道マンガが好きです。
G じゃあ、良かったです。今日は、王道の新旧スポーツマンガをテーマにしたいと思います。
高橋 なるほど。スポーツマンガというと、「黒子のバスケ」とか「弱虫ペダル」とか舞台化されている作品が結構ありますね。
G そのようですね。高橋さんのファンの方にもなじみがあるかもしれません。今回はスポーツマンガの中でも特に人気のある2作品を取り上げます。
ではまず、高橋さん「SLAM DUNK(スラムダンク)」は知ってますか?
高橋 もちろん。「スラムダンク」は学生時代めちゃくちゃ読みました。僕、学生時代はバスケをやっていたので。確か、今秋にアニメ映画の新作が公開されるんですよね。
G そうなんですよ。なので、私もマンガを読んでみたんです。高橋さんはスラムダンクのキャラクターで言うと、誰が好きですか?
高橋 キャラクターというより、シーンとかセリフで好きな場面はたくさんありますけど……ポジションで言うと、宮城(リョータ)とか、木暮(公延)と同じところでした。
G なるほど。私みたいなにわかが言うのはおこがましいですが、主人公以外のサブキャラも魅力的だし、セリフも刺さるものばかりだし、なんか……がんばろうって思いました。
高橋 感想が浅いですね(笑)。「スラムダンク」の聖地は湘南ですよね。もうひとつは何ですか?
G 「ハイキュー!!」です。
高橋 ごめんなさい、「ハイキュー!!」通ってないんですよ。
G そうなんですね。「ハイキュー!!」もストーリーはもちろん面白いんですけど、絵が好きというか、キャラクターの表情が可愛いところも個人的にはすごく好きなんです。
高橋 へー。「ハイキュー!!」の聖地はどこなんですか?
G 作者のふるさとである岩手県軽米町というところです。
高橋 あ、初めて聞く名前です。
G 私も「ハイキュー!!」で初めて知りました。
ということで今回は、「スラムダンク」の聖地、鎌倉・湘南エリアと「ハイキュー!!」の聖地、軽米町どちらに行きたいか、考えてもらいたいと思います!
「SLAM DUNK(スラムダンク)」の舞台、鎌倉・湘南エリア
G ではまず、「スラムダンク」の舞台である湘南エリアについて。
年間の観光客数は、江の島がある藤沢市は1155万人、隣の鎌倉市は738万人(令和2年)です。コロナの影響で大幅に減ってしまったようですが、それでもこの地域は人気の観光スポットです。
高橋 合計で1900万人ぐらいっていうことは、東京都の人口より多いっていうこと?
G ですかね。コロナの影響で海外の方はあまり訪れていないかもしれないので、日本から延1900万人がここを訪れているということですね。
高橋 なるほど、すごいですね。
G そして、その中には「スラムダンク」の聖地として、マンガやアニメに出てくる場所を訪れている方も含まれているということですね。
高橋 確かにこの場面とかは見覚えがあります。

G ここ、鎌倉高校前駅1号踏切道は、中でも聖地として有名な撮影スポットになっているんです。
そして、鎌倉海浜公園(坂ノ下地区)の一角は、新装版2巻の表紙になっていることで知られています。

G ほかにも秋葉台文化体育館や、平塚総合体育館も試合の会場として、そのままに描かれています。


G マンガの聖地以外に、鎌倉と言えば、高徳院の鎌倉大仏、「紫陽花寺」と呼ばれる明月院、鶴岡八幡宮などの寺社仏閣を巡る方も多いと思います。そして湘南の観光と言えばやはり江ノ島電鉄、江ノ島エリアですね。
高橋 言わずと知れたって感じですね。
G 私個人的には、銭洗弁財天宇賀福神社が好きです。洞窟を抜けて奥宮に行くまでの道のりで心が清められていく気がしますね。

高橋 僕も行ったことはあります。役者の仕事をしている人はそういうパワースポットが好きな人も結構いますからね。
G そうなんですね。
芸能のお仕事をされているとご存じの方が多いとは思いますが、個人的には佐助稲荷神社もおすすめですね。あの赤い鳥居をくぐりながら憑き物が落ちていく気がするんですよね。帰りも鳥居をくくりながらどんどん清々しい気持ちになって。

高橋 なんだか楽しそうですね。
G はい。そんな鎌倉・湘南エリアは、映画の公開が発表されたこともありますし、また聖地として注目されそうな予感がします。
「ハイキュー!!」で描かれている軽米町
高橋 次は軽米町ですね。ごめんなさい、本当に知らないです。
G 「ハイキュー!!」の主人公が通っている高校は宮城県という設定です。ただ、マンガの中には、作者の故郷である軽米町をモデルにした背景がたくさんあるんです。
高橋 なるほど、それでこの軽米町が聖地なんですね。理解しました。
G マンガに登場するシーンは、高校の校門や体育館、行きつけのお店に、ちょっとした道端などいたるところに軽米町に実在する場所が描かれています。
高橋 それはファンにとってはうれしいですね。軽米町ってどこにあるんですか?
G 岩手県の北部で、青森県との県境にあります。
高橋 そうなんですね。そのあたりは多分行ったことないですね。

G そうですよね。軽米町は鎌倉湘南エリアとは違って、観光地化は進んでいない場所です。
でも、この町は江戸時代、九戸街道に沿う宿場町として代官所も置かれていて賑わったそうです。

高橋 へー。確かに写真で観ると宿場町の趣がありますね。
G はい、妓楼だった建物も残っていて、この脇街道が賑わった当時に思いを馳せるとなんだかワクワクしませんか。

高橋 なるほど。湘南エリアとは少し違う、宿場町の面影を静かに楽しむことができるわけですね。
G そして、軽米には雪谷川ダムがあって、その周辺は雪谷川ダムフォリストパークといって、キャンプができたり自然を満喫できる場所になっています。

G そして、軽米はさるなしというフルーツや雑穀が名産で、高橋さんが好きなふるさとの納税の返礼品にも、そのさるなしや古代米などを使ったものがあります。
高橋健介が行ってみたいマンガの聖地は?
G 「スラムダンク」と「ハイキュー!!」の聖地、いかがでしたか?
高橋 面白かったですよ。話を聞いた感じ、行くとしたら軽米町ですね。
G 「スラムダンク」を読んでいたのに、ですか?
高橋 はい。確かに「ハイキュー!!」は読んだことがなかったんですけど、こうやってマンガと見比べてみると、マンガの中にこうやって如実に実在している場所が出ているのは、ファンだったらうれしいと思うんですよね。
G なるほど。
高橋 行ってみたらドンピシャで描かれている場所があるってテンション上がるじゃないですか。そういう意味で聖地巡礼っていうテーマだとやっぱり、軽米なんじゃないでしょうか。
あとこれは僕の勝手な想像ですけど、もしかしたら「ハイキュー!!」の作者の方は描いているときに、地名は出さないまでもこうやって作者自身の出身地を描くことで、軽米を盛り上げたいとか、聖地になっていくようなことを想像してた可能性もあると思うんですよ。
「スラムダンク」の描かれた時代は僕が生まれる前で、まだ聖地巡礼っていう概念はなかったと思うんですが。
G あー、もしそうだったらすごいですね。
高橋 はい。そうじゃなかったとしても、古い街並みの中を歩きながら、その中で描かれた場所を見つけるって楽しいんじゃないかと思います。
G そうですね。冬はその街並みに雪が積もって、なおさらキレイだと思いますよ。スキー場も近くにあるので、冬はスキーを楽しむこともできますし。
高橋 夏はダム公園のあたりでゆっくりキャンプとかできますもんね。
ま、僕の場合は聖地巡礼のついでにキャンプをしたい気持ちはないですけど。
G あ、キャンプじゃなくても、ご飯が美味しいアットホームな旅館が周辺にあるそうなので心配ありません!
高橋 そうなんですね(笑)。でもみんなで1泊くらいなら、キャンプもありですよ。
G はい(笑)
高橋さんが行くとしたら「ハイキュー!!」の聖地・軽米町ということで、今回もありがとうございました!
<つづく>
1994年12月24日生まれ。東京都出身。2014年に舞台『ハマトラ』で初主演、2015年には『ウルトラマンX』で主演として大空大地役を務める。『テレビ演劇 サクセス荘』、ミュージカル『刀剣乱舞』など数々の人気作品に出演。
3月27日(日)配信開始の、東映特撮ファンクラブオリジナル作品『
詳しくは公式サイトにて(htt
Instagram:https://www.instagram.com/kensukeaogaku/
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