連載「ぼくたち、1日ギフトコンシェルジュ」第22回 糸川耀士郎さん

連載「ぼくたち、1日ギフトコンシェルジュ」第22回 糸川耀士郎さん

糸川耀士郎さんがギフトについて考える

楽屋差し入れや、関係者同士でプレゼントを贈りあうことが多い人気俳優たち。本連載では、そんな彼らにいま取組んでいる作品について話を聞きながら、共演者へプレゼントを贈るとしたら何をセレクトするか、差し入れはどんなタイミングで何を届けるかなどを考えてもらう。

そして今回は、劇団番町ボーイズ☆第14回本公演「逃げろ、逃げるな。」で、脚本・出演・主演を務める糸川耀士郎さんが登場。劇団番町ボーイズ☆第14回本公演「逃げろ、逃げるな。」の話や糸川さんのギフトに関するエピソードなどを聞いた。

(撮影:遥南碧/ヘアメイク:望月光/スタイリスト:MASAYA/取材・文:中村佳子)

劇団番町ボーイズ☆第14回本公演「逃げろ、逃げるな。」について

第22回の「ぼくたち、1日ギフトコンシェルジュ」を担当する、糸川耀士郎です。今日は3月9日(水)から始まる劇団番町ボーイズ☆第14回本公演「逃げろ、逃げるな。」のことやギフトのお話をします。

劇団番町ボーイズ☆第14回本公演「逃げろ、逃げるな。」のみどころ

今回、僕の所属する劇団「劇団番町ボーイズ☆」の第14回本公演で「逃げろ、逃げるな。」という作品を上演することになりました。この「逃げろ、逃げるな。」はオリジナル作品で、僕が初めて脚本・演出を担当します。これまで脚本や演出には興味があって、いつかやりたいと思っていたので、それが自分たちの劇団でできるということで、とても希望が詰まった作品になっています。

この物語は6人の登場人物が織りなす群像劇です。物語の中ではトラブルが起こったり、彼らが抱える悩みについて描いていますが、ご覧いただく皆さまそれぞれに共感できる部分を見つけてもらえると思います。

話は現在と過去や別の空間を行き来して、要所要所にちりばめた伏線を回収しながら進んでいきます。「逃げろ、逃げるな。」というタイトルも矛盾しているんですけど、きっと見る前と後だとこの言葉のとらえ方も変わってくると思います。皆さまをいい意味で裏切るような内容になっていますので、楽しみにしていてください。

主人公は小説を書いていて、主人公と深く絡んでくる役どころの人物は詩を書いていて、彼らがなぜ書き物をしていて、最後に主人公はどんな小説を書くことになるのかというところにも注目してほしいと思います。

糸川耀士郎キャラビジュアル

「逃げろ、逃げるな。」の脚本・演出について

僕はもともと本を読むのも好きだし、この舞台で皆さまに伝えたいメッセージも明確にあったので、脚本を書くのにもそんなに悩まないだろうと思っていたんですけど、いざ取り掛かると奥が深くて、結局作り上げるのにはすごく時間がかかりました。書き上げてみたものの、すごく薄くまとまっちゃった……とか、いろんなところで矛盾が起きてしまっていた……ということがあって、結局全く違う内容で3回書き直して、やっと出来上がったのが本作です。

脚本って、登場するキャラクター全員に寄り添いながら一つひとつピースをかたどって、はめ込んでいって、最終的に絵を完成させるパズルのようなものというか、たった1ピースでも形があわないと終わらないような世界観。繊細で気の遠くなるような作業で、0からものを生み出す苦しみ、〆切に追われる絶望みたいなものを身に染みて感じました。

脚本の段階で、自分の頭の中では「こういう演出が一番面白い」というプランがあったんですけど、今、稽古を進めている中でどんどん良くなっていくというか、新しくやってみたいことが生まれていて、演出の面でも悩みどころはいっぱいあります。

特にこれまで役者として演出家さんと接していましたが、今回逆の立場になって初めて、役者に演出する難しさを感じています。お芝居に正解があるのかないのかっていうことはいったん置いておいて、今回に関しては僕の中に思い描くものがあるので「こうやってほしい、こうじゃない」って言いながら、少しずつ僕たちなりの正解に近付けていくような作業を繰り返している感じです。

今回のキャスト6人は気心の知れた劇団のメンバーなので、そういう部分では安心しています。これまで共演してきたメンバーはみんな僕のことを理解してくれているし、共演したことがないメンバーも、プライベートで仲良くしている後輩だったりするので、とてもやりやすさを感じます。稽古の雰囲気は和気あいあいとしつつも、締めるところはビシッと、なれ合うことなくみんなが成長しているのを感じられる現場です。
糸川耀士郎

ギフトについて

それではここからは、ギフトついて考えていきたいと思います。

堂本翔平さんとはお誕生日を祝い合う

今回共演する堂本翔平は、年齢も同じで同期で、芝居をはじめてからはずっと近くにいたので、お互いの誕生日を祝っていない年はないと思います。同じ事務所なので関係が近しいとプレゼントを渡すのは恥ずかしくて、ご飯をごちそうすることのほうが多いですが。

コロナ禍になる前までは、誕生日にスタッフさんや劇団メンバーを呼んで一緒に過ごしていたことも。集まるとみんな最初はふざけた話ばっかりしているんですけど、だんだん深まってくると、これからの僕たちのことについて話したり、みんなで芝居しようぜってなったり。青春な感じになって、気が付いたら朝……ということもありましたね。基本的にアツいメンバーがそろっているので、気が合うんでしょうね。

IDEALISM SOUND
参考商品/出典:IDEALISM SOUND

せっかくなのでもし、今回、「逃げろ、逃げるな。」の共演者に贈るプレゼントを考えるとしたら……おそろいのアクセサリーとかどうでしょうか。6人それぞれのイニシャル入りでオーダーとかすれば記念になっていいかもしれない。……とはいえ、やっぱりメンバーにプレゼントするのは気恥ずかしいですね。

石橋弘毅さんには洋服をプレゼント

メンバーにプレゼントを渡すのはこっぱずかしいですけど、ほかの事務所の後輩だと渡しやすくて、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズで共演した石橋弘毅の誕生日には、稽古場にプレゼントを持って行きました。石橋は洋服が好きだということを知っていたので、ちゃんとしたときに着られるようなブランドの洋服を選んで渡しました。

JOHN LAWRENCE SULLIVAN
参考商品/出典:JOHN LAWRENCE SULLVAN公式オンラインショップ

これからプレゼントするなら、冷蔵庫をあげたいですね。しかも、ちゃんとした家電の冷蔵庫じゃなくて、ちょっと小さな冷蔵庫とか。スケルトンだったりステッカーを貼ったりしてちょっとインテリアっぽいやつなら、気を遣わせないし、ネタにしてもらえそうじゃないですか。「どうせならちゃんとしたやつ、くださいよ~」って言わせたいです。

小型冷蔵庫
参考商品/出典:Amazon.co.jp

20代のうちに両親に親孝行を

僕、20代のうちにやりたいことリストを作っていて、その中に「忘れられないような親孝行をする」という項目があるんです。だから、そろそろ何か忘れられないようなものを贈りたいと思っているんです。

本当にこれまで好きなことをさせてもらってきて、役者になる前は美容の専門学校に行かせてもらったし、美容師をやめて役者になってからも今みたいにたくさんお仕事をさせてもらえるようになるまですごく助けてもらったので、両親には20代のうちに何か大きなものを贈りたいです。

実家の島根は冬、寒くて家のお風呂もすごく冷えるので、いいお風呂にリフォームすることとかを考えています。お風呂なら毎日入るから見るたびにうれしく思ってくれそうじゃないですか。

地元・島根で美容室をやっているお兄さん

一回り上の兄は島根で美容室をやっているんですが、けんかもしたことがないし、すごく仲良しなんです。僕が小学生の頃もよく車で遊びに連れて行ってくれたり、スポーツ用品店でバスケットボールとかシューズを買ってくれたり。兄は、僕が美容師になるときに兄が使っていたカット用のいい鋏を僕に譲ってくれて。それは今でもとても大切にしています。

……でも、僕からは一度もプレゼントをしたことがなくて。だからいつか、僕がもっと有名になって「島根で糸川耀士郎のお兄ちゃんが美容室をやっているらしいよ」ってちょっとした聖地みたいになって、恩返しができたらいいですね。

甥っ子たちが可愛すぎてプレゼントを買いまくる

姉も島根に住んでいて、ちょうど昨日もメッセージが来ていましたね。僕がミュージカル『刀剣乱舞』で出た「2021 FNS歌謡祭」を見ながら甥っ子がマネして歌っている動画を送ってくれたんですけど、めちゃくちゃかわいくて。すごく応援してくれているのに、最近は全然会えないっていうのがすごく切ないです。

会えてないことには僕もフラストレーションが溜まりまくっているので、実家に帰ったらまず甥っ子たちをおもちゃ屋さんに連れて行って何でも欲しいものは買ってあげるつもりです。以前Nintendo Switchを買ってあげたときもめちゃくちゃ喜んでくれたので、今回も何が欲しいかちゃんと本人たちに聞いて、普段は買えないようなおもちゃを買ってあげたいです。兄姉には怒られると思いますが、それでも甥っ子たちの喜ぶ顔が見たいです。

糸川耀士郎

糸川耀士郎流プレゼントの心得

その人のことを考えて、とことんこだわる

プレゼントを選ぶのは結構好きな方なので、贈るときは一生懸命考えます。相手の目線になって、その人が好きな物だけど、自分で買うものと比べたらちょっとだけ攻めたものとか、最後の2択で迷って買わなかったほうとか。似合いそう、使えそうっていうそのもう一歩先まで考えて、どれだけその人の気持ちになれるかが大事だと思っています。

やっぱり喜んでもらいたいし覚えていてほしいので、その分僕もその人のことをとことん考えてあげます。もちろんネットで下調べはしますけど、最後はお店で実物を手に取ってみて、ラッピングも確認して、こだわったものをあげるようにしています。

職業柄、ファンの方にプレゼントをいただく機会があるんですが、みなさん僕のことを真剣に考えて選んでくれたことが伝わるような、心のこもったプレゼントを贈ってくれるんです。そういうプレゼントを受け取ったときの喜びを知っているので、僕がプレゼントをあげる側のときは、僕もこだわって受け取る人がうれしくなるようなプレゼントを贈りたいと思っています。

現代社会で頑張る皆さんに届けたい

今日はプレゼントについて考えてみましたが、参考になったでしょうか。

「ギフトコンシェルジュ」の読者の方にとっては、舞台はあまり馴染みのないものかもしれませんが、舞台は、生で見て感じるエネルギーや、映像では考えられないような演出、映像技術が発展した世の中で、あえて試行錯誤しながら、生身の人間がやるアナログ感、そういう人間らしい温かみがあるエンタテインメントです。

そして今回の「逃げろ、逃げるな。」はそういった舞台ならではの面白さを詰め込んだ作品になっています。現代社会で頑張っている人たち、疲れちゃっている人たちにこそ観てもらって、ちょっと肩の力を抜いてみようかなって思ってもらえるような作品をお届けしたいと思います。ぜひ一度ご覧いただけたら嬉しいです。

<おわり>

プロフィール:糸川 耀士郎(いとかわ ようじろう)
糸川耀士郎

1993年5月28日生まれ。舞台「黒子のバスケ」シリーズ 赤司征十郎 役、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ 浦島虎徹 役、「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」Rule the Stage -track.5- 神奈備衢 役、など人気作品に出演。2022年春スタートのオリジナルTVアニメ「群青のファンファーレ」 では京力秋樹 役で声優として出演。

Twitter:https://twitter.com/yohhg
Instagram:https://www.instagram.com/yojiroitokawa
オフィシャルサイト: https://tdm-artist.com/artist/yojiro-itokawa/

 

劇団番町ボーイズ☆第14回本公演「逃げろ、逃げるな。
2022年3月9日(水)~13日(日)

会場:CBGKシブゲキ!!

逃げろ、逃げるな
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公式ホームページ:https://k.banchoboys5.com/s/n39/page/stage_202203?ima=3821
Twitter:https://twitter.com/bancho_boys_5

 

〈衣装クレジット〉
シャツ ¥27,500(NAPE_)
パンツ ¥26,400(NAPE_)
シューズ ¥32,780 (DUSK STUDIO)
その他スタイリスト私物

〈お問合せ先電話番号〉
DUSK STUDIO (03-6804-5855
NAPE_ (03-6407-9087)

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